家畜発生学 発生のメカニズムと奇形

・Drow M. Noden, Alexander de Lahunta 著
・牧田登之 監訳
・B5判上製本、386頁/図版287点
・ISBN4-87362-007-4 C3061
・初版発行:1992年10月12日
・定価(本体13,000円+税)/送料450円

 本書は学生,教官,臨床獣医にとって解剖室や剖検や臨床で最もよく出会う発生学的症状について合理的な解釈ができるように,十分な事例,原理および参考文献を提供している。本書は不可解なものや,まだ記載されていない奇形についても理解できる洞察力を与えるであろう。多数の新しい図説や臨床例の引用が印象的である。
 ヒトの発生学のすぐれた教科書はあるが,それは獣医学の教育と研究には適していない。家畜の発生についての特別な内容をもった教科書がぜひ必要である。動物の種ごとに胚胞形成,着床,胎盤形成,器官形成に関する独自の特徴をもっている。家畜の胚子は発育速度が非常にまちまちで,種差あるいは系統差さえも生じることになる。本書は家畜の正常の発生を総説し,読者に遺伝的また誘起された先天性欠損を紹介している。

訳者一覧
阿部光雄(酪農学園大学酪農学部)、上原正人(鳥取大学農学部)、大塚閏一(鹿児島大学農学部)、金田昌博((財)残留農薬研究所)、木村順平(日本大学農獣医学部)、牧田登之(山口大学農学部)、山野秀二(日本獣医畜産大学獣医畜産学部)、和栗秀一(北里大学獣医畜産学部)

主要目次
序章 獣医学カリキュラムにおける発生学
第1章 脊椎動物胚子の構成
第2章 鳥類および哺乳動物の初期発生
第3章 胚外膜(胎膜)と胎盤形成
第4章 発生の概念と機序
第5章 先天異常の原因
第6章 中枢神経系および眼
第7章 末梢神経系および耳
第8章 体幹節と結合組織
第9章 頭顔面部の筋と結合組織
第10章 体肢発生
第11章 心臓血管系I:血液および動脈
第12章 心臓血管系II:心臓
第13章 心臓血管系III:静脈系およびリンパ
第14章 咽頭(鰓腸)および咽頭嚢
第15章 呼吸器系および体腔の分画
第16章 消化器系
第17章 中間中胚葉の誘導体:泌尿器系,副腎
第18章 中間中胚葉の誘導体:生殖器
第19章 細胞遺伝学および性の決定

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