獣医学臨床シリーズ 13
膵臓疾患,特に膵炎および膵外分泌機能不全では,スクリーニング検査としての糞便検査,尿検査,血液検査および一般血液生化学検査は正常範囲にあることが多く,診断的意義が乏しいため,確定診断や予後の判定のためには特異的な検査法の導入が必要となる。最近では膵外分泌機能検査の普及,画像診断など膵臓の形態学的検査などによって,診断技術は一段と向上しており,事実,多くの特異的な検査法が日常の診療の場に導入されるようになった。しかし,そのなかには,大学や特定の検査室などに検査を依頼しなければできない研究室レベルのものも含まれる。本書では,本文中での説明を補足するために検査法,測定値,鑑別診断などでは表を多用したが,検査項目等については,可能な限り,一般検査,特異検査,特殊検査あるいは研究室レベルの検査などの選択の基準もしくは区別を明確にし,また索引も詳しくして,読者の理解と利用の便宜を図るように努めた。 主要目次 |