産業動物の代謝病

・J. M. Payne 著
・A5判上製本、216頁
・ISBN4-87362-031-7 C3061
・初版発行:1984年2月25日
・定価(本体5,800円+税)/送料380 円

 代謝病を乳牛の「生産病」としてとらえた解説の仕方は,十分に現場を踏まえたもので,実に楽しく読めて,理解もしやすい。
 偉大な機能をもつルーメンであっても,人為的に押しつける飼養法が誤っていれば,代謝の異常は当然起こる。そのメカニズムを図表を用いずに,比喩や実例をもって説明していることは,心憎いほどである。
 本書を臨床に応用するだけでなく,酪農家への指針ともすれば,厳しい酪農情勢への対応に貢献できるであろう。
 本書における代謝病研究の大きな特徴は,多方面からの研究という点である。すなわち,純畜産学的内容や獣医畜産学的内容,あるいは生化学的内容などを総括して述べていることである。以上の点からも,代謝障害に対して最新の知識を必要とする獣医師,および獣医学生,同時に栄養学や生理学に携わる多くの研究者の方々にとって大いなる助けとなるものと確信する。

訳者一覧
臼井和哉(東京大学名誉教授)
牛見忠蔵(農林水産省家畜衛生試験場)
本好茂一(日本獣医畜産大学獣医畜産学部)

主要目次
第1章 生産病としての代謝病
第2章 水分と関係のある代謝障害
第3章 カルシウム,及び燐に関する代謝異常
第4章 産後起立不能症
第5章 マグネシウム
第6章 ナトリウムとカリウム
第7章 窒素代謝
第8章 エネルギー代謝
第9章 総 論
付録1 代謝性疾患の性質,病因と予防
付録2 旧単位を新 SI 単位に換算する表

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