獣医学臨床シリーズ 5
本書は小動物臨床において日常遭遇する疾病を対象に,その超音波映像が病態の把握にどのような役割を果たすのかを主眼に編集されたものである。その意味で超音波診断の基礎的な部分といえる。今後日常の診療に応用される先生方にどのような方法によって映像を描出し,またどのような解釈で映像を読み理解していくのか,さらに他の検査ではみることができないところが映像化されるのはどのような病態なのかを把握していただけば刊行した意義も大きい。そのため,病期・病勢に応じた画像(初期・末期像)を広い範囲でアトラス型式として掲載し,理解をしやすいようにできる限り模式図を付してある。また,疾病の診断法を概略し,それに対する超音波診断の意義・特徴・有用性をわかりやすく記述。そして図・表などを混ぜながら臓器等に対する走査法の基本的なところを解説してあるため十分に日常の診療に貢献できる。 戸尾棋明彦(北海道大学獣医学部) 主要目次 |